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執筆者の写真朝野裕一

可動域の大きな関節;球関節〜運動を科楽する:第1章(2)

身体を自由に動かすためにとても大事な関節の可動域について

書いています。

数あるヒトの身体の関節。

その中でも、

大きな範囲を動く関節とそうでもない関節、ほとんど動かない関節と

あります。

今日は、もっとも大きな範囲を動く構造・形態を持つ関節=球関節

について話をしようと思います。

代表的な球関節は二つ。

いわゆる肩関節(肩甲上腕関節)と股関節です。

どちらもその構造は球形の骨頭と呼ばれる部分と、その受け皿になる

ソケット状の部分との組み合わせからなっています。

想像しただけでわかると思いますが、3次元上をもっとも大きく動く

関節になります。

上図のようなイメージですね。

前回も書きましたが、

大きな範囲を動くということは、その可動域に一旦制限が生じると、

身体の色々な動きにとても支障が生じやすい、と言えるでしょう。

一方で、

大きな範囲があるがゆえにちょっとした可動域制限は気付かずに済んで

しまいやすいとも言えます。

足りない部分は無意識に他の部位で補う現象=代償動作が生じます。

かなり制限が大きくなって初めて、その制限に気づくというわけです。

なかなか厄介な関節ではあります。

なぜこのような構造の関節があるかと言えば、それ相応の役割(機能)

があるからです。

それは他の構造を持つ関節でも同じことです。

関節には構造とそれに伴う機能、言い換えれば造りと役割があります。

球関節の役割とは、その先端部分を空間上で大きく動かすことができる

というものです。

肩関節でいえば、手がそれにあたり、股関節では足が相当します。

特に、

手の動かせる範囲が大きければ、それだけたくさんの作業が手で可能に

なってきます。

肩関節(広い意味でも)がその土台となっています。

股関節の場合は、足の位置を決めること以外に、骨盤と連動して身体

全体の動きを制御することもできます。

それは、

重心の位置(骨盤を成す仙骨部分にあると言われています;静止立位

の場合)を制御することにつながります。

この二つの球関節;肩関節と股関節;にはこのように同じ性質と異なる

性質が同居しています。

この辺をこれからお話ししていきたいと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次回に。

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