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  • 執筆者の写真朝野裕一

当たり前のことを確認してみよう;3次元の空間2

以前、

2.5次元のエクササイズ」という項で、人のうん度は3次元空間で

行われるというけれども、地面にへばりついて行う運動がほとんなので

実は2.5次元と考えたほうがいいかもしれない、と書きました。

人の置かれる状況を遠くから眺めたマクロの視点では、そういうえると

思いますが、関節の動きというミクロの視点では、やはり3次元です。

これからが昨日の続きです。

3次元を生かしきれない、定型化した動きとは例えばどういうものだろ

うか?

スクワットを例に考えてみましょう

上の図のような典型的なスクワットは、主に矢状面という横から見た面

での動きです。

それはそれで目的を持った動きなので構わないのですが、その前にもう

一つのスクワットも見てみましょう

この(上)図のスクワットは相撲の四股踏みのようなガニ股で行う

スクワットです。

動きは主に前額面上 で行われます。

これも目的があって行われるエクササイズです。

いずれも、面をあえて限定して行なっているエクササイズです。

いわば2次元上での動きに近い(厳密には違いますが)ことになります

わざと定型化して目的から外れないように規定しているのです。

しかし、昨日も書いたように、人はその限定した動きしかしない・

できないわけではなく、むしろもっと自由度が高い動きをします。

ですから、

スクワットにしても、目的を達した上でさらに身体の回旋を加えるとか

体幹を屈曲させるとか、本来は複合的な運動があってもいいわけです。

ただし、意識的に行うという条件がつきます。回旋運動はどこをどの

くらい動かすのか?身体を曲げるとしてもどの方向にどこまで?など

を規定しなければなりません。

なぜなら、

自由度の名の下に全く求める動きと異なる代償運動や、その人の動く

範囲に縛られた動きをただ行うだけに終わる可能性があるからです。

こうなると自由(度)というよりは、勝手気ままと言っていいかも

しれません。

これでは運動の練習にはなりません

3次元上を、動く範囲を伸ばしながら滑らかにコントロールしながら

行なって、初めてトレーニングになると考えられます。

難しいですね。

でもよく言いますよね。

自由には責任が伴う、勝手に人の迷惑を顧みず自由にやるというのは、

本当の意味での自由ではない、と。各人が自由に周りの環境や他人を

考慮せず行動すると大変なことになってしまいます。自分勝手です。

運動の自由度も同じです。

どう動かしてもいいけれども、それは適切な動きを自由に選び取ること

を保証する、という意味で重要な要素ではあるが、自分でコントロール

されずに無意識的に動いてしまったままでは、なんにもなりません。

そんなわけで、

全身の複合運動から始める前に、いくつかの関節を複合的に3次元上で自由に

動かすトレーニングから始めた方がいいかもしれませんね。

例えば、

バンザイをする動きに関しても、単に腕をあげるという感覚ではなく、

先ほどの矢状面・前額面・水平面での動きを意識しながら肩を動かして

いく、ということになります。

バンザイになるまで腕が動く軌道は、実は無限にあると考えられます。

それを一つ一つ確認しながら行ってみる、そんなこと普段考えたことが

ないかもしれませんが、

これが3次元を意識して動く、

コントロールさせながら動かす、

可動範囲を目一杯使って、

できるだけスムーズに、

滑らかに動かす。

この可動性練習と言える動きをまずは意識してみること、

それが身体を自由にコントロールして動かす出発点かもしれません。

具体的な動きをイメージできない方には、後日動画などでお示しできれ

ばと思っています。

また、101回目からのPodcast番組 「トーキング・エクササイズ

でも、その辺の話を展開していくのでご聴取いただければありがたく

思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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