top of page
朝野裕一

身体が動く仕組みを知ろう;その3〜筋トレに対するイメージを変えよう(6)

前回は生理学のお話でしたが、今日は物理学のお話をちょっとさせて

もらいます。

物理学〜?私は物理なんて取っていないから分からない!

まぁそう言わず少しお付き合いください。

なぜって?

身体の動きはその動き自体はあくまで物理学の世界だからです。

さて、

筋トレをする時に考えることはその目的が瞬発力なのか持久力なのか

というお話が前回でした。

でも、

例えば素早く動きたい、ということもありますよね。

これってどういう風に対応したらいいの、どういう方法があるの?

その答えを探るために物理学のお話が必要なんです。

物理学では仕事という言葉があります。普段我々が使うお仕事のことで

はなくて、あくまで物理量としての仕事です。

仕事は、

ある物体にかかる力とそれによって動く距離を掛け合わせたものです。

式で表すと、

W=F・xです。

(W:仕事量、F:力、x:距離)

そして、

一定時間(普通1秒で表します)に行われる仕事量を仕事率=パワー

と言います。

式で表すとW / tです。

(t:時間)

パワーがあるねぇなどと何気なく使う言葉ですが、物理学でいうパワー

とは仕事の効率を表す言葉なんですね。

そこで先ほどの、素早く動くということが関係してきます。

つまり素早く動けるということは、パワーがあるということなんです。

ここでまた式を・・・

仕事率(パワー)=W / t=F・x / t

=F・vとなります。

(v:速度=x / t)

要するに、

パワー=力×速度となるわけです。

それでまた先ほどの素早く動きたい=パワーをつけたい、と思った時に

どうするかです。

さっきの式から考えると、

力を強くするないしは速く動かす練習をする、となりますね。

重い負荷で筋の強い力を発揮する練習、あるいは弱い負荷でできるだけ

速く動かす練習です。

重い負荷では速く動かすことは無理だからです。

これって昨日の速筋・遅筋で言えば速筋のトレーニングです。

速筋というくらいだから、速く収縮して強い力を発揮することができる

でも長持ちはしないという筋肉です

ここで昨日の話と繋がりましたね。

瞬発力を発揮できると、結果として身体の動きを効率的に行える

ということなんです。

なぜって、パワーがアップするから、仕事の効率(物理でいう仕事の

ことです)が良いんですね。

ただし、必ずしも重い負荷を背負ってウンウン唸らなくても、軽い負荷

でできるだけ素早く動かすという練習でも良いということになります。

だって、

パワー=力×速度だから。

力を強くしてもパワーはアップしますが、速度を高めても同じように

パワーアップするんですから。

逆に、

例えば卓球の選手が、卓球のラケットなんてそんなに重くないのに

なんで重いバーベルを背負って筋トレをしているかと言えば、この

パワーアップのためです。

下肢の筋肉のパワーアップによって素早い動きが達成されます。

確かに左右に素早く動かないとなりませんよね。

身体を素早く・速く動かすためには、筋肉のパワーアップが必要です。

これが今日のお話の主旨でした。

物理学や数学が苦手なあなたも、

身体の動きを知ることで、生理学や物理学も知ることができるんです。

少し得したなぐらいに思ってもらえれば、いいなと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page