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朝野裕一

身体が動く仕組みを知ろう;その2〜関節の可動性のこと

身体を自由に動かせることは、とても気持ちの良いことと想像できます

自由に動かすために必要な条件として、動く範囲を確保すること、その

ためにはまず他動的な関節可動域が重要だというお話をしてきました。

その上で、自分の力(筋肉の収縮などによる)でその可動域をスムーズ

に動かすことが求められてきます。

これを関節の可動性という言葉で定義してみました。

自分の力という以上は、筋肉の力が発揮される必要が出てきます。

では、力さえあれば自由な動きができるのでしょうか?

実際は、力加減のコントロールということが必要になってきます。

必要度に応じた筋肉の力、ある時は少なくてもいいし、ある時は素早く

収縮させる必要があります。

また、ある時にはとても大きな力を要する場合もあるでしょう。

これらを

自由自在に操ること、コントロールすること=制御が必要です。

それには、神経の指令が必要ですし、感覚器からの情報フィードバック

も大事になってきます。

なにせ力加減のコントロールですから、どの程度の力を必要とするか、

どのくらいの力が実際出せたのか?を情報としてフィードバックする

ことが必要です。

ですが、

これらの話は後に述べるとして、可動性の話をもう少ししていきたいと

思います。

可動性=動き方と言ってもいいかもしれません。動く時の性質です。

なんとか力を発揮してようやく動くのか?楽に動かせるのか?という

ことです。

よく、身体が柔らかいねぇ、などと評しますが、これは単に他動的に

可動域が広いだけではなく、その範囲を苦労なく動かしている様を見て

発せられる感想だと思います。

言い換えれば、自動可動域が備わっているということ。

最低限の筋出力だけでも、可動範囲を動かすことができる、という

イメージですね。

他動的な力を借りてなんとか可動範囲を達成したとしても、それを十分

に利用できる可動性がなければ、

柔らかいねぇ、とはなりません。

ですから本当の意味でのストレッチ効果とは、単に可動範囲が広がる

だけではない、楽に動かせる範囲が獲得できて初めて達成されるもの

と考えていいでしょう。

その辺をよく理解し上で、ストレッチに取り組む必要があります。

せっかく他動的にストレッチをしたのならば、その範囲をどう利用して

やろうか、という戦略を考えておいた方がいいでしょう。

確かに、動く範囲が広がるとともに、身体を動かしやすくなるという

経験は誰しも感じたことがあるでしょう。

そこでもうちょっと、その範囲を動かす練習を取り入れる、あるいは

日常生活の中で、利用する工夫が必要なのかもしれません。

そこで初めて、可動域と可動性が組み合わさった、身体の動かし方の

自由度・自由な感覚が得られると思います。

これからもうちょっと踏み込んで、

この可動性というものを考えていきたいと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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