簡単なほど難しい?
今日のお題も先日の
「人間ってナンだ?超AI入門2」からの引用話から始めます。
それは・・・
モラベックのパラドックスと言われるものです。
一見簡単な作業(タスク)ほどAIやロボットなど、コンピュータを
使った制御では再現が難しいというものです。
例えば、4歳児が行う物をつかむとか、投げる、拾うなどの動作の方が
大人が行う複雑な作業よりも難しいということです。
面白いですね。
子どもが行うほとんど無意識とも思われる動作の再現ほど難しいと、
マービン・ミンスキーも言っています。
本当に興味深いですね。
大人になるとこのような簡単な動作は、それこそ無意識のうちに行って
いるかもしれませんが、
案外やりにくいな、と気付く時があったりもします。
きちんとやれていなかったり、時にはちゃんとやれていないことに気付
かなかったりもします。
運動を指導していても感じることがあります。
えぇこんな簡単なことでいいのぉ〜?などと言われる単純な動作を、
意外ときちんとやれていない場合があって、しっかりと行うとこんな
ことで汗をかくの?こんなに効果があるの?と半ば不思議顔でビックリ
されたりします。
やる側はもっと激しく辛い運動の方が身体には何らかの効果があるだろ
うと、ある意味勘違いしていることが結構あります。
単純な、基本的な動きをしっかりと行えていないのに、複雑な運動を
しかもちゃんとやれているかも分からない状態で行うことは、その運動
の効果や意義を理解できないでしょうし、何よりも継続することが困難
になります。
ですから、
いつしかおざなりになってしまっている基本的な動作を、もう一度
見直すことが必要だと思います。
いくつかの基本的な動きの要素をまずはきっちりと再現性のある形で
行えることが色々なエクササイズを行なっていく上で重要でしょう。
そういう意味では、子どもが発達段階で様々な基本的な動きを習得して
いく過程は、AIなどに学習させる参考になるだけではなく、
大人にとっても、運動を実行・習得していく際にもとても参考になる
のではないかと思っています。
そのためには、
その駆動力としての好奇心(探索する意思)や楽しさ(無意識に興ずる
ことができる)が運動には必要なのでしょう。
遊びから学ぶというのも、遊び自体が運動することへの大きな駆動力・
動機になるからなのでしょう。
また、
簡単なものほど難しい、は運動以外にも当てはまる言葉でしょう。
仕事においても、当たり前のことを当たり前に行うことが一番難しかっ
たりしますからね。
常に遊び(余地・余白)を残して、物事に取り組めるように工夫する
必要があると思います。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。