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ちゃんと座れていますか?〜座り方と椅子の姿

  • 朝野裕一
  • 2018年12月16日
  • 読了時間: 3分

ガリレオXという番組があります。その再放送で椅子の特集をやって

いました。

意外と知らなかったこともあり、少し内容について紹介しながら、

座ることと椅子の変遷などについてお話ししようと思います。

まず、

日本人は世界の中でも最も1日の間で椅子に座ることが多い国民だ

ということです。

日本で一般人が椅子を利用し始めるのは、実は第二次世界大戦後から

ということです。

アメリカの文化の輸入とともにダイニングルームでの椅子とテーブルの

文化が流通しました。

そもそも椅子という道具を使って座ることを行うのは人類だけです。

それには停留するという目的があります。人は移動か停留そのどちらか

しかしない。停留はそこに(長く)留まることが目的というわけです。

長く留まる目的は休息と作業です。

特に高度経済成長における日本のオフィスでは、長時間デスクワークを

するための椅子が使われるようになり、その延長なのでしょうか?

世界で最も長く椅子に座る国民になっています。その時間は、おおよそ

1日で420分=7時間にもなるとのこと。

その間作業内容の変化もあって、椅子自体様々なタイプのものが登場

してきます。

特に約30年前からコンピュータ作業が増えるに伴い、椅子の工夫;

いかに長く負担をかけずに座っていられるか?;が椅子の形状のテーマ

になってきます。

とはいえ、

椅子に長く座っていることのデメリットも最近特に話題になっています

腰への負担、肩こりの原因、足のむくみや血液などの全身循環の低下、

最悪の場合エコノミー症候群などの危険な状態に陥ることもあります。

そこで、

長時間の椅子作業を見直し、半立位状態を促す椅子や、机自体の高さが

変わるなどの工夫も見られています

椅子に座ると何が一番問題かと言えば、立っている時の自然な脊柱の

カーブが特に腰椎部分で損なわれ、結果として腰を曲げた状態が続き

椎間板への負担を増す→腰痛の原因となる、ということです。

※左側は腰椎の前側のカーブが失われ骨盤も後傾しています。

右側は腰椎の自然のカーブが残り、骨盤が立っている(前傾を保つ)

状態になっています※

そんなわけで、

できるだけ立っている状態と同じような腰椎のカーブ維持のための椅子

などが作られてきています。

半立位状態の椅子もそうですし、逆にパソコン作業が長時間になる

プログラマーのような職業用に、上半身が後ろに傾くタイプのものも

作られています。低座後傾(と言っても骨盤の傾きではありません)

姿勢の椅子と呼ばれています。

心臓と足の位置が近くなりそのことで足のむくみが減り、背もたれへ

の荷重を増やすことで座面への圧を分散できるといった利点がある

とのことです。

これが、無重力状態で人が一番リラックスする姿勢でもあると言われて

いるようです。

いずれにしても脊柱(背骨)のカーブが、立っている時と同じような

カーブに保たれることを目的としています。

長く作業するオフィス用の目的でない場合は、その形状よりも椅子自体

の耐久性の方が優先されるケースもあります。

要は何の目的で使われる椅子か?によってその形状・デザインや材質

などが選択されるということです。

そうは言っても、

今は、座りっぱなしではなく時々立ったり歩いたりすることが勧められ

ています。

腰や肩への姿勢に伴う負担以外にも、下肢の筋力を衰えさせないこと、

下肢を含む全身への血流改善などが、その目指すところです。

そのために、

わざわざ立っての作業ができるように高さが変わるデスクなども出て

きているということですね。

みなさん、

楽だからと言ってまた仕事がたくさんあるからと言って長く座りっぱな

しにならぬよう気をつけましょう!

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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