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リハビリは環境設定から

  • 朝野裕一
  • 2018年10月8日
  • 読了時間: 3分

何だか毎回当たり前のことを言うようで若干気がひける感じですが、

結構、世の中当たり前のことを当たり前にやることって難しいなぁとも

前から感じているので、

今日もそんなことを書いてみます。

旭山動物園を話題にした番組を久しぶりに観ていて感じたお話を。

話題の主役は、オジロワシ。

旭山動物園には、オジロワシの舎があるのですが、面積が狭く、

空を大きな翼を広げて飛びながら獲物である魚をとるときの滑空姿など

をとても見れる空間ではなかった。

それがどういう結果を生んだかというと、ほとんど空を飛ぶ機会を

失ったオジロワシは、地面を歩いて移動するだけ、あるいは止まり木に

止まったまま。

本来持っているオジロワシの雄姿を誰にも見せることもなく、とうとう

飛ぶ能力自体が衰えてしまった、さてどうしよう?というお話でした。

坂東園長が飼育係りの人と考えたこととは?

まずはもっと広い環境を提供すること。さらに飛べなく/飛ばなくなって

しまったオジロワシが少しずつ高いところへ飛べるように、色々な高さ

の止まり木を各所に設定したこと。

また人工の池を作って餌を取る感覚を思い出して(?)もらうこと。

高さの異なる止まり木を園内にある木を切って設置する姿など、その

苦労を映し出していましたが、

オジロワシは果たして飛べたのか?

最初は地面を移動することが多かったワシが、徐々に(4日間くらい

で)高さの低い止まり木からより高い木へと移り飛ぶ姿を見ることが

できました。

まさにオジロワシのリハビリテーションですね。

歩けなかった人が歩く練習をするように、飛べなかったワシが飛べる

ようにどんな環境設定をしたらいいか?とても参考になった場面でした

人間の場合も同じように、何かの目標に向かって練習をして行く際には

その人自身とお手伝いをする側、ともにモチベーションが必要ですが、

根性主義では解決できない(スポーツでも同じでしょう)問題でも

あります。

その際に環境(物理的な環境だけではないでしょう)をいかに設定する

かは、アフォーダンス的な観点から見ても、ユマニチュード的に見ても

どちらにしても必要なことだと思います。

そんなことは当たり前、

されどしっかりと実行するにはそう簡単ではない、

ということが世の中にはたくさんあると思います。

とかくそれは理想だけれど・・・

で終わってしまいそうなところをどう実現するか?といった問題も含め

て考えさせられた番組でした。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

まぁ遊び心もそこに必要ですしね。

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