動かす感覚を確かめよう!:その5〜肩甲骨を寄せる時 ②
昨日に引き続き、肩甲骨を引き寄せる時の感覚を確かめてみましょう!
腕を後ろに引くと肩甲骨はそれに伴って引き寄せられます。
ただし、肩甲骨だけ引き寄せて、と言われるとどうしたらいいか
大抵の人は分からなくなります。
腕を後ろに引く動きと肩甲骨の引き寄せが一体になってインプットされ
ているため、別々に言われると困ってしまうというわけです。
また、腕を後ろに必要以上に引いてしまう、などということも起きて
しまいます。
さらに、その時の姿勢によっては肩甲骨自体もあまり引き寄せられない
結果となってしまいます。
ですから、腕の動きを意識せずとも肩甲骨を内側に引き寄せる感覚は
持っていた方がいいと思います。
なぜかは昨日も書きましたが、肩甲骨の位置を安定させることを意識
することが腕の挙上や腕(肩)の内外旋(内側や外側へひねる動き)
の際に必要だからです。
野球あるいはイチロー選手が好きな方はもしかしたらご存知かと思い
ますが、
イチロー選手がウォーミングアップの時によく行なっている運動で、
肩を水平に挙げた状態で、腕の内外旋運動をしているのを見たことが
あるのではないでしょうか。
相変わらず絵が下手ですみませんがこんな感じです↓
この動きの時、しっかりと両方の肩甲骨を引き離さずに寄せておくこと
が大事になってきます。
肩の内外旋運動を繰り返し安定して行なうためにはその土台である
肩甲骨を、安定して一定の位置に保持していなければなりません。
それが肩甲骨の引き寄せです。
肩は色々な方向に動くので、腕を好きな方向に動かすためには土台の
肩甲骨をしっかりと安定させていなければなりません。
そうでないと、肩関節自体を傷める原因になるかもしれないからです。
もちろん肩甲骨は腕の挙上する位置によってその位置を変えます。
ですから、肩甲骨が必ずしも一定の位置に固定されて動かないわけでは
ありません。一定のリズムで腕(上腕骨)と連動して動きます。
しかし、腕が一定のポジションで固定されている時や様々な方向へ動か
す時には、肩甲骨がグラグラしていては困ります。
思った位置で腕を固定できなくなったり、思ったような動きをすること
ができなかったり、その時に肩を痛めたりといったことが起きやすく
なります。
そういう意味での肩甲骨の安定性(静的・動的を含みます)が必要な
わけです。
ではその感覚を掴むには?腕を後ろに引こうとしないで行なうにはどう
したらいいのか?
腕にこだわらずに行なうとすれば、胸を張るという感覚だけでも、
肩甲骨は内側に引き寄せられます。
逆にいえば、
胸をすぼめた・背中を丸めた猫背姿勢では、肩甲骨は自然と外側に
行ってしまいます。
もう一つは、これが一番いいのですが、肩甲骨自体を背中に意識して
それ自体を動かす感覚をつかむ練習を繰り返し行なうことです。
分からなくなったら、腕を後ろに引く動きではなく、胸を張るなど別の
小さな動きとともに、肩甲骨を意識してみてください。
なかなか簡単なようで難しい動きかもしれませんが、肩を痛めずに動か
すためにも、覚えていた方が良い動きですので。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。