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執筆者の写真朝野裕一

カラダを捻るのは胸椎で

更新日:2020年10月2日

骨盤ー腰椎と話してきて、その繋がりは胸椎に及びます。

もう何度も書いた胸椎の役割の一つ:カラダを捻るについてもう一度

考えてみます。

カラダを捻る(ひねる)動きは日常生活のどんな場面で生じるか?

もう一度おさらいしてみましょう。

まず寝返りをする時あるいは起き上がる時、人はカラダを捻ります。

詳しくは、「床の上の生活」をご覧ください。

カラダを捻ることが難しいと、寝返りや起き上がりの動作が硬く、

変に勢いがついたり、勢いをつけないとできなかったり、

といった不自由さが出てきます。

また、

歩いている時(もちろん走っている時もです)も、普通はカラダを

左右に捻りながら進みます。

その中でも、上部体幹(上半身;胸の部分)を回すのが胸椎です。

そして、

意外と見落とされているのが、振り返る動作です。

これも、「振り返る人」などですでにお話ししました。

振り返りの動作の場合、多くは首で回し、

胸椎の動きは、首よりは小さい範囲です。

さらに、股関節でも回ることができます。

詳しくは、「振り返る身体」をご覧ください。

日常生活動作場面でも振り返って物を取るなど、結構カラダの捻りは

大事になってくると思います。

その際に、

胸椎の回旋が果たす役割は単に角度だけではなく重要だと思います。

何故ならば、

先ほど示した様に首や股関節でも回旋動作はできてしまうため、

案外、胸椎(上半身)だけを回す

という意識を持っていないことが多いと感じます。

その結果、

カラダを回す時に、他の部位(首や股関節)を余分に使ったり、

踏み返しをしながら振り返ったりと、代償動作や時間を取られる動き

になってしまいがちです。

普段から、

上半身だけを意識したカラダの捻りを練習しておいたほうがいいと

思います。

さらに、

胸椎には肋骨がついていて、肋骨は肺という臓器を保護しつつ

その動きを補強しています。

肋骨が動いて膨らむと肺も膨らみ、息を大きく吸うことができます。

また、

肋骨の上を肩甲骨が動いていて、

胸椎のカーブ(猫背にするかしないか)によって肩甲骨の位置が変わり

腕の挙上角度も変化します。

カラダは全ての部分が繋がりを持って一つの役割を果たしている、

ということがわかりますね。

さてそういうことで、

次回は肩甲骨と腕(上腕骨)からなる肩関節から肘、手首、

そして手と繋がる上肢の仕組みと役割を見ていきましょう。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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