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朝野裕一

イップスって知ってますか?

この間イップスについて少し予告していました。

今日はその続きを。

「イップス〜スポーツ選手を悩ます謎の症状に挑む」(内田直

監修、石原心 著 、大修館書店、2017.)の半分を読んだので、

そこまでのお話をできるだけ簡潔にお伝えしたいと思います。

<イップスはどうして起きるの?>

はっきり言って、明らかな原因はわかっていません。

ですから様々な状況証拠から結論を導き出すしかないのが現状です。

それらをまとめると、

・比較的細かい調節を必要とする運動・動作に起きやすい

・比較的熟練した運動に起きやすい

すなわち、

○熟練=自動化された運動に起きやすい

○全力や微小な力ではない、微妙な力を要する場合に起こりやすい

○心理的緊張感、不安などとともに起こる場合が多い

○過去の失敗を思い起こした場合あるいは、過去に経験したことのない

緊張に襲われた場合に起こる2パターンがある

<イップスについての誤解>

イップス(“Yips”)についての研究論文は実はあまり多くなく、

したがって、

どういう対処法をしたらいいのかのコンセンサスは必ずしも確立されて

いません。

また、

一種の不安症と考えられるのですが、それゆえいくつかの誤解が未だに

存在しています。

その代表的なものは、

○練習、努力が足りないから起きる?

これは全く事実と異なり、むしろ練習や努力によって他人より高い

レベルの競技者などに起きやすいと言われています。

○メンタルが弱いから起きる?

心理的・精神的緊張を要する場面で起きることも多いので、どうしても

このような解釈がされやすいのですが、これも全く事実とは異なる

誤解です。

先ほども述べたように、比較的レベルの高い競技者などに起きやすい

ので、過去にプレッシャーのかかる場面で成功体験をたくさん持って

いる人たちが、むしろ突然陥る症状なのです。

では、これらの症状にどう対処したらいいのでしょうか?

また、ジストニアとか書痙と言われる症状との関係は?

次回にそのお話をしたいと思います

今日も読んでいただき、ありがとうございました。ではまた明日。

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